今朝
自販機を覗いた。
いない
クロちゃんいない。
クロちゃんが店番をしていたお店のご主人が
仕込みの途中で
顔を出してくれた。
「クロちゃん帰ってこないよ。」
僕が最後に見た日くらいから
クロちゃんは自販機に帰って来ていないらしい。
ご主人は近所の床下や
猫が入れそうな場所はくまなく探した。
しかし
クロちゃんはいない。
「ここ数日はなんにも食べなかったし
ミルクあげたんだけどちっとも飲まなかったし。
からだも随分と軽くなっててね。
あの子も随分生きたからね。
うちのはへこんじゃってるよ。」
クロちゃんを大切にしている奥さんには、
相当なショックだろう。
「前回、帰ってきたことだって奇跡みたいなもんだからなあ…」
ご主人も相当こたえている。
僕はクロちゃんにまた自販機に帰ってきて欲しい気持ちと
体が弱って辛そうだったクロちゃんが
痩せ衰えながらも帰って来てくれたこの前の感激と
もう本当に会えないんだろうなあという思いが
ごちゃ混ぜになってしまっている。
なんにも食べなかった時でも
僕がカリカリをいれると
ほんのひとつぶ
口に入れてくれた。
おかかを力を振り絞って食べてくれた。
クロちゃんとの一年の付き合いは
僕をすごく励まし慰めてくれた。
クロちゃんはいま
どこにいるんだろうか?
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